逓減型定期保険とは?特徴や実際の保険も紹介!
「逓減型定期保険ってなに?普通の定期保険と何が違うの?」
保険についていろいろ調べていると、たまに目にする逓減型定期保険。
一見難しそうな名前の逓減型定期保険ですが、仕組みは意外と簡単です。
今回はそんな「逓減型定期保険」についてご紹介します。
逓減型定期保険とは
逓減型定期保険についてですが、「定期保険」を理解していることを前提にご説明します。
定期保険についてはこちら→定期保険とは?終身保険との違いや種類も解説
まず、「逓減」は「徐々に減っていく」という意味です。
逓減型定期保険では、満期が近づくにつれて保険金が減少します。
どうしてこのような保険があるかというと、時間が経つにつれて「万が一の時に必要なお金」が減ることがあるからです。
例えば小さい子どもがいる家庭では、その子どもが社会人になって独立するまで、稼ぎ手である父親が死亡などしたら一大事ですよね。
このようなことから定期保険を契約する場合が多いですが、子どもの成長につれて「必要なお金」は減っていくと考えられます。
そのため逓減型定期保険は、保険金額を時間経過とともに減らすことで保険料を安くしています。
逓減型定期保険のメリットとデメリット
メリット①:通常の定期保険より保険料が安い
逓減型定期保険は保険金額が徐々に減るため、通常の定期保険より安く設定されています。
そのため、「万が一の時に必要なお金」が時間経過とともに減るのであれば、逓減型定期保険を選ぶべきでしょう。
メリット②:契約人=被保険者であれば保険金受取時に税金がかからない
同様の保険である「収入保障保険」と比較した場合のメリットですが、一定の条件を満たすと非課税で保険金を受け取れます。
例えば、父親が契約者かつ被保険者で受取人が妻子になっていれば、保険金は相続税の課税対象です。
しかし相続税には基礎控除3,000万円に加え、法定相続人1人につき600万円の控除があります。
つまり妻と子ども1人の場合、4,200万円の控除となり、この金額以下の保険金であれば相続税は課税されません。
契約する際はあまり高額な保険金額を選択しないよう気を付けましょう。
ちなみに収入保障保険にも一括で保険金を受け取れるものもあり、そもそも分割で受け取ってもほとんどの場合は課税されないようなので、そこまでメリットでもないです。
デメリット:収入保障保険のほうが保険料が安くなる場合が多い
収入保障保険と比較した場合のデメリットですが、逓減型定期保険の方が保険料が割高になる場合が多いです。
これら2つの保険の違いは受け取り方にあり、この違い(詳細は後述)により収入保障保険の方が保険料が安くなりやすいです。
似てる保険との違い
逓減型定期保険には、保険の仕組みや名前が似ているものが3つあります。
間違いを防ぐためにも、これらの特徴も確認しておきましょう。
収入保障保険
おもな逓減定期保険との違いは保険金の受け取り方です。
逓減定期保険では保険金を一括で受け取りますが、収入保障保険では年金として毎月、あるいは毎年一定額を受け取ることができます。
このため逓減定期保険よりも長くお金が保険会社にあることから、その運用益分、保険料が安くなると考えられます。
団体信用生命保険
住宅ローン用の保険です。
こちらは被保険者が死亡した場合、残りのローンを借入先に支払ってくれます。
残りの返済額が減るとともに必要な保障も減るので逓減型の保険になっています。
また、逓減型定期保険とは保険料の計算方法が違うために、こちらのほうが割高になりやすいです。
逓増定期保険
時間経過とともに保険金が増えていく法人向けの保険です。
定期保険としては珍しく解約返戻金があります。
解約返戻金の金額にはピークがあり、被保険者の退職をこのタイミングに合わせることで退職準備金を用意するためにも使われます。
実際の逓減型定期保険の一覧
それでは実際にどんな逓減型定期保険があるのか見てみましょう。
三井住友海上あいおい生命「&LIFE逓減定期保険」
三井住友海上あいおい生命が提供している逓減型定期保険です。
正式には「無解約返戻金型逓減定期保険 無配当」という保険です。
期間によって保険金の減り方を変えることができ、全部で9パターンあります。
公式HP:http://www.msa-life.co.jp/lineup/teigen/index.html
楽天生命「長期逓減型定期保険」
楽天生命が提供する長期逓減型定期保険は、日本人の平均寿命を上回る90歳まで保障が続きます。
そのため、確実ではないものの終身保険に代わる生命保険として選んでも良いでしょう。
プランはA~E、W~Z、S1~2など、豊富に用意されています。
公式HP:https://www.rakuten-life.co.jp/life/products/agent/decreasing/
ソニー生命「逓減定期保険」
ソニー生命の逓減定期保険はⅠ型とⅡ型があります。
Ⅰ型は年数経過とともに保険金が契約時の20%まで逓減し、その後は満期になるまで変わりません。
Ⅱ型は保険期間の20%が経過するまで保険金は変わらず、その後は満期になるまで逓減し、最終的に保険金は契約時の30%になります。
このほかの特徴として、優良体・非喫煙者割引特則があります。
保険契約が可能な年齢は15~75歳で、保障金は500万円~7億円の間で選べます。
また、付加できる特約も豊富に用意されているので、保障を手厚くしたい方におすすめです。
公式HP:http://www.sonylife.co.jp/examine/lineup/list/term_assurance/
大同生命「定期保険 Dタイプ」
大同生命の「定期保険 Dタイプ」は、契約後2年経つと保険金も毎年減少します。
契約可能な年齢は25歳~75歳で、契約期間は最短5年から1年単位で設定可能です。
こちらも特約が豊富に用意されていますね。
公式HP:https://www.daido-life.co.jp/join/c_kojin/lineup/muhaid_teigen/
プルデンシャル生命「逓減定期保険」
プルデンシャル生命の逓減定期保険では保険金が契約時の30%まで減少します。
基準保険金額が1500万円以上の場合は高額割引制度が適用され、保険料が割安になります。
また、所定の期間内であれば同会社所定の保険に変更することが可能です。
公式HP:http://www.prudential.co.jp/insurance/lineup/teiki/
アクサ生命「保障重視の定期保険 ピュアライフ」
保険の正確な名前は「就業不能に備える、大切な人 保障スペシャル アクサの「保障重視」の定期保険 ピュアライフ」です。
「生活障害保障型逓減定期保険特約付 無解約払いもどし金型定期保険」のため、定期保険の特約として逓減定期保険が付いています。
公式HP:https://www.axa.co.jp/product/disability/purelife_dir
まとめ
いかがでしたか?
できるだけ安い保険料で契約したい場合には逓減定期保険がおすすめです。
もし、このなかから良い保険が見つからなければ「収入保障保険」も見てみるといいでしょう。