定期保険とは?終身保険との違いや種類も解説
生命保険について調べていると、「定期保険」と「終身保険」という言葉を目にしますよね。
ほとんどの保険はこの2種類のどちらかに当てはまるので、しっかり理解しておきましょう。
この記事では定期保険についてのみご紹介します。
定期保険とは?
定期保険はあらかじめ保障期間が定まっている保険のことです。
生命保険であれば、保障期間内に死亡しなければ保険金は一切受け取れません。
いわゆる掛け捨ての保険なので、終身保険と比べると保険料が割安に設定されています。
年満了と歳満了
保障期間の決め方として、「年満了」と「歳満了」の2つがあります。
年満了であれば、契約時点から10年、20年などと決め、歳満了の場合は、60歳まで、80歳までと決めます。
更新型と全期型
定期保険の保険料は、一定期間ごとに更新する更新型と常に同じ保険料を支払う全期型の2つがあります。
つまり、年満了の定期保険を繰り返し契約するか、歳満了の定期保険を契約するかの違いです。
更新型の場合、年齢が低いうちは保険料が安く設定されていますが、更新するたびに保険料が高くなっていきます。
全期型は更新が一切ないので、保険料は変わりません。
長い目で見ると、全期型の方が保険料が割安です。
定期保険のメリットとデメリット
メリット①:保険料が安い
定期保険の1番のメリットは保険料が安いことです。
一例としてライフネット生命の「かぞくへの保険」を見てみましょう。
25歳男性が、保険金額500万円、保障期間10年とした場合の保険料は月額585円(2018年4月現在)となっています。
定期保険は期間を短くすることでかなり安くすることができますが、これは裏を返すと「保障期間中の死亡率が低い」ことを意味します。
安さだけで選ぶと余計な保険にまで加入してしまう恐れがあるので注意しましょう。
メリット②:終身保険と組み合わせれば、特定の期間だけ保障を充実させることができる。
終身保険は定期保険と違い、一生涯保障が続きます。
そのため、「特に保障を手厚くしたい期間のみ定期保険を併用する」ような使い方ができます。
例として、出産時やマイホームを購入した時などにこのような組み合わせで契約するのがおすすめです。
デメリット:保障期間が終わっても生存している場合は原則として保険金がもらえない
そもそも定期保険が安いのは、保障期間が決まっているからです。
保障期間内に死亡しなければ、一切お金は戻ってきません。
ですので、定期保険の場合はあくまでも「安心を買う」程度に考えておきましょう。
確実に保障してもらうなら終身保険です。
定期保険の種類
それでは具体的にどのような定期保険があるのか見てみましょう。
ここでは生命保険に限らず、いろんな定期保険をご紹介します。
生命保険(死亡保険)
・一般的な定期保険
いわゆる普通の定期保険で、平準型とも呼ばれています。
一定期間だけ死亡保障が受けられる掛け捨ての保険です。
・逓減型定期保険
逓減(ていげん)型は保険契約時から満期にかけて、支払われる保険金が減っていく定期保険です。
つまり、契約直後がもっとも保険金をもらえるタイミングになります。
子供の成長や住宅ローンの返済が進むにつれて必要な保障が減っていく場合などにおすすめです。
・収入保障保険
基本的に逓減型定期保険と同じですが、保険金の支払い方法が異なります。
収入保障保険の場合は、保険料を分割で受け取ることができます。
例えば、一家の大黒柱が死亡してしまった時などに備え、ある程度の収入を補償する目的で契約します。
・団体信用生命保険
契約者(被保険者)が死亡するなどして住宅ローン返済が困難になった時に、残ったローンをすべて返済してくれる保険です。
保険の構造自体は逓減型定期保険とほぼ同じですが、保険料がやや割高に設定されています。
住宅ローンの金利に保険料が含まれていることが多いです。
住宅ローンとともに契約する団体信用生命保険とは?比較もしてみた
・逓増型定期保険
逓減型とは逆に、時間経過とともに保険金が増えていく法人向けの保険です。
ただし、解約返戻金のピークが設定されているため、これを過ぎると徐々に減額し、満期になると解約返戻金がなくなってしまいます。
・長期定期保険
定期保険の中でも、特に長期で契約できる法人向けのものを指します。
定期保険でありながら解約返戻金が設定されているなど、終身保険に近い保障を受けられます。
・生存給付金付定期保険
名前の通り生存給付金が付いた定期保険です。
通常の定期保険の補償に加え、一定期間生存していた場合に給付金を受け取ることができます。
・引受基準緩和型(限定告知型)定期保険
持病がある方でも入りやすい定期保険です。
そのかわり保険料が割高に設定されています。
もし持病があっても通常の保険に加入したいということであれば特定部位不担保・特定疾病不担保を検討してみてはどうでしょうか?
引受基準緩和型(限定告知型)定期保険とは?特徴や実際の保険を比較
・無選択型定期保険
誰でも契約できる定期保険です。
持病がある方でもほぼ確実に加入できますが、引受基準緩和型定期保険よりも保険料が高いので、加入するとかえって損をする可能性が高いです。
・養老保険
貯蓄性のある定期保険です。
解約返戻金があり、満期になれば満期給付金を受け取れます。
医療保険
ここでご紹介する医療保険にはすべて終身タイプもあります。
・定期医療保険
入院や手術の時に給付金がもらえる定期保険です。
・女性保険
通常の医療保険に加え、女性特有の疾病も補償対象となっている保険です。
・引受基準緩和型医療保険
加入条件を緩和することで、持病があっても入りやすい医療保険です。
その代わり保険料が割高に設定されています。
引受基準緩和型(限定告知型)医療保険とは?保険13個を比較してみた
・無選択型医療保険
加入の際に医師の診査などが不要な医療保険です。
引受基準緩和型医療保険よりも加入しやすくなっています。
・がん保険
がんに特化した保険で、終身タイプもあります。
入院や手術に限らず、通院や先進医療までカバーしてくれます。
その代わり、がん以外の病気は保障してくれません。
まとめ
いかがでしたか?
定期保険は安くて貯蓄性もないので気軽に加入したり、解約したりできます。
とはいえ、長期にわたって保険料を支払うわけですから慎重に選びましょう。